国会王子 武田一顕のよろしくどうぞ2026年02月04日 20:30
超短期決戦の選挙は、すでに終盤戦に入った。各種メディアの情勢調査では、高市総理率いる自民党の優勢が伝えられており、焦点は「圧勝になるのか、それとも勝利幅がどこまで伸びるか」に移りつつある。野党側が大きく巻き返す展開は現時点では想定しにくい。ただし、この10年で見られなかった要素も複数あり、最終盤の動きについてはなお予断を許さない。
選挙で常に鍵を握るのは投票率である。前回2024年総選挙の投票率は53.85%。一般に、投票率が低い場合は組織票を持つ自民党や公明党が有利とされるが、前回はそのセオリーが必ずしも当てはまらなかった。一方、2005年の郵政選挙では投票率が67%を超え、小泉自民党が歴史的勝利を収めた。2009年も高投票率のもとで政権交代が起きている。
つまり、投票率が上昇局面に入ると、「勢いがある」と認識された勢力に票が集まりやすくなる、いわゆるバンドワゴン効果が強まりやすい。
今回の情勢を見る限り、自民党に追い風が吹いているのは確かだ。この構図が変わらないまま投票率が上振れすれば、議席はさらに積み上がる可能性が高い。逆に投票率が伸び悩めば、勝ちはしても議席増は限定的になる。分水嶺は60%前後と見るのが一つの目安だろう。大胆に見立てれば、60%未満なら単独過半数圏、60%台に乗せれば安定多数圏、さらに上振れすれば与党系全体で300議席の大台も視野に入る。
加えて今回は、投開票日に日本海側を中心として降雪・荒天が予想されている地域がある点も無視できない。過去の選挙でも、広い範囲で天候条件が厳しい場合は当日投票が鈍り、期日前投票の比率が高まる傾向が指摘されてきた。2024年の総選挙は全国的な大荒れにはならず、投票行動は比較的安定していたが、今回は地域によっては足元事情が投票率に影響する可能性がある。
選挙結果は情勢、空気感、そして当日の条件で決まる。支持動向の数字だけでなく、天候という物理的要因もまた、最後の一押し、あるいはブレーキになり得る。投票率の着地が、議席配分を左右する最終変数になりそうだ。