日本パデル協会2025年11月06日 14:59
「世界最強パデル国」はどこ?

~国別メダル数と選手層から分析~

こんにちは!日本パデル協会のFiNANCiE担当の川口です。

今回は「世界最強パデル国はどこ?~国別メダル数と選手層から分析~」について語っていきたいと思います。

■世界最強パデル国はどこか?

~メダル数と選手層からの分析~

パデル界で「どの国が最も強いか」は、単なるランキング順位だけでなく、国際大会での勝利実績(メダル獲得数)とトップ選手を支える選手層の厚みを合わせて見ることが重要です。

本稿ではこの2軸から、アルゼンチンとスペインを中心に、現状と将来性を分析します。

■国際大会での実績:ワールド選手権(ナショナルチーム戦)を起点に

FIP の “Roll of Honour – World Padel Championships” によれば、ワールド選手権(男女各国代表戦)での金銀銅メダル歴代実績は以下の通りです。

・2024年大会では、男子は アルゼンチン、女子は スペイン が金メダルを獲得。銀メダルはそれぞれスペイン、アルゼンチン。銅はポルトガルなど。

・歴史的にはアルゼンチン勢が男子・女子両部門で多くの優勝を重ねており、国の代表戦力としての伝統が強い。

・女子では近年スペインが連勝を続けるなど、女子代表戦力での強さも際立っています。

このように、「大会で直接結果を出せる国」として、アルゼンチンとスペインの名がまず挙がります。

■選手層・ランキングで見る“個”の強さと母数

国際大会の優勝を支えるのは、優れたトップ選手が多数いること。

ランキング上位者の国籍比率から、国の“競技力の厚み”が見えてきます。

たとえば、スペイン在住の若手スター Arturo Coello(右利き・左サイド) は、2023–24年に世界ランキング1位を獲得するなど、若年層から世界トップクラスに飛び込んできている選手です。

また、スペイン国内の普及・選手登録数の急成長もその背景を支えています。

2024年には、スペイン国内で クラブ/施設数は約 4,500、コート数は約 17,000 面、ライセンス取得選手数は 109,040 件 に達したと発表されています。

このような規模感がある国では、選手が切磋琢磨できる環境、競技経験を積める大会機会が数多く存在するため、トップ層を育てやすくなります。

■総合力で見る “世界最強国” の条件と比較

これらのデータをもとに、「世界最強国」の条件を定義して比較してみましょう。

・条件 A:国際大会での優勝率・メダル数

→アルゼンチンは男子・女子部門で歴代タイトルを多く持ち、強豪国の顔ぶれ。

→スペインも女子・男子ともに優勝実績を重ねています。

・条件 B:トップ選手が複数存在すること

→スペインは Coello など若手も含めて複数実力者を輩出。

→アルゼンチンも Tapia や伝統勢が存在。

・条件 C:競技母数・環境の充実

→スペインはクラブ・コート・登録者すべてでデータ上突出。

→アルゼンチンは公的統計の公開が限定的ですが、伝統・競技実績・選手輩出力で強みを持ちます。

これらを総合すると、アルゼンチンとスペインの二強時代といって良い構図です。

最近は男子でアルゼンチン、女子でスペインがメダルを取り合う構図が目立ち、両国の優勢が継続しているように見えます。

加えて、スペイン国内での普及拡大ペースや選手登録数の増加は、将来向けに有利な“投資の蓄積”を作っており、今後も強さを持続しやすい土壌があります。

ただし、台頭国(イタリア、ブラジル、ポルトガルなど)が競技インフラを拡張しており、“追い上げている”構図になっているのも無視できません。

■まとめ:どの国が“最強”か?

結論として、「世界最強パデル国」は単独では言い切れず、アルゼンチンとスペインの両国がほぼ双頭体制と考えるのが妥当です。

アルゼンチンは長年の実績と競技への伝統的な強さがあり、スペインは設備・母数・選手登録拡大力で現代競技環境を支配できるポテンシャルを持っています。

しかし、フランス・イタリアや北欧の台頭も目立ってきており、中東の成長も目を見張るものがあります。

日本のパデルシーンでは、直近で記念すべき偉業を達成しました!

2025年10月に第1回パデルアジアカップが開催されたのですが、なんと日本女子代表が優勝しました!

日本のパデルシーンも着実に成長しており、実力をつけてきているのを体感していたのですが、しっかりと実績を残せる様になってきました。

日本もパデル普及国に追随してさらなる成長を目指し、アジア1のパデル先進国として名乗れる様にしていきたいと考えておりますので、今後とも皆様のご支援よろしくお願いいたします!