三浦 優希2021年09月20日 23:02
○集中力より収集力

みなさんこんばんは!3連休、どのように過ごされたでしょうか?

さて今日は、スポーツに関する話をガッツリしたいと思います。

今日のテーマは、「集中力より収集力」です。


先日、母親が断捨離をしている際に、僕の中学生時代のアイスホッケーノートが出てきました。このノートには、練習や試合で気づいたことや、その日の反省などが書かれているのですが(久々に見返したら面白かったです)、このノートのあるページにとある新聞記事の切り抜きが貼られていました。

その記事は、2006年5月26日に発行された新聞で「サッカーの科学」というコーナーでした。

この記事には大きく「集中力より収集力」という見出しがあり、また「ヒデ、6.5秒に1度状況確認」とも書かれています。

簡単にこの記事について説明をすると、「周りを見るという基本的な動作が優れた状況判断につながる」という研究結果をまとめたもので、そのお手本として、サッカー元日本代表の中田英寿選手の名前が挙げられていた形になります。

当時の記録では、中田選手、高校生、中学生の5分間あたりの状況把握回数はそれぞれ順に、46.2回、33.9回、33.0回というデータが出ており、中田選手が圧倒的に状況把握をする回数自体が多かったことがわかります。

またこの記事では、注目すべきポイントとして、中田選手が後半の方が首を振る回数が増えていることを挙げています。後半になるにつれて疲れが出てくる中で、そんな時こそ周りを多く確認し、状況を適切に仕入れるという動作を繰り返している中田選手の能力に触れています。

この記事は写真を載せておくので、見づらいかもですが、もし良ければ目を通していただければと思います。きっと今でも学びの深い特集になっているのではないかと思います。

さて、この新聞記事は僕にどのような影響を与えてくれたのでしょうか?

僕自身の氷上でのプレースタイルとして、「周りを活かすプレー」に自信を持っており、首を振って状況を把握することに関しては、昔から癖付けとしてやってきたものがあると思っています。

何より、サッカーやアイスホッケーバスケットボールなどの流動的なコンタクトスポーツにおいては、常に敵と味方とボールが動き続けるので、情報のアップデートを随時していく必要があります。

僕はこの「集中力より収集力」と言うのは割と本質を見抜いていると思っていて、ただただ周りを見るだけでは意味がなく、周りの情報をしっかりと収集することで初めて、自分がいますべきプレイが見えてきます。

また、情報収集をすることで可能になることは、「予測を立てること」です。敵・味方・ボールの現在の位置を知ることで、彼らがその後どのように動くかをある程度推測することができます。

この、情報収集に加えて、プレイヤー自身のこれまでの経験から導き出されるものが次のプレー(パフォーマンス)として現れるものだと思っています。

結局のところ、どれだけ情報集められたとしても、その情報をもとに自らがすべき行動を考えそれを素早く実行するというタスクは常についてきます。

よって、情報収集→判断→実行→情報収集…というループを試合中は繰り返すことになります。このサイクルを試合の最後まで質を落とすことなく繰り返すことがトップアスリートにとっては必要になる能力なのかなと、この記事を読んで改めて思いました。

体のスタミナはもちろんですが、適切に情報を処理する「頭のスタミナ」も、同じくらい大切です。ここもしっかりも鍛えて行く必要があります。

よく、「どうやったら視野が広げられますか」といった質問を受けることがありますが、個人的には、「視野を広げる」ことよりも「首を振り多くの情報を収集する」ことにフォーカスをした方が、結果的に自分の手に入れたい視野が広がるのではと思っています。

一点を見た時の視界の広さはもちろん大事ですが、これはあくまで2D(平面的)で、それよりも僕は、多角的視点から情報を仕入れることで、より3Dな情報を脳内で作り上げることが必要かと思います。

少し話が難しくなってしまいましたが、あくまで僕の感覚論です。

現代サッカーにおいては、「6.5秒に一回の首振り」がはたして多いものなのかどうかは分かりませんが、「情報を収集する」という行為の大切さは今でも変わらないと思います。

この能力は、きっと僕の強みでもあると思うので、これからももっともっと伸ばしていきたいです!

おそらくこの記事は、父が切り抜いてくれたものを僕に渡してくれたのだと思いますが、なかなかいいヒントを与えてもらっていましたね。笑

さてみなさん、今日もありがとうございました☺️