三浦 優希2021年09月05日 16:47
皆さんこんにちは!
今日は、昨日のお話の続きです。「自分にとっては比較的簡単に出来たことを、人に教えるにはどうしたら良いか」という問いについて、

1. 動作をなるべく細かく分解して説明する
2. オノマトペの使用タイミングを考える
3. 例えやイメージを積極的に用いる
4. 感覚はあくまで「僕個人の感覚」として捉えてもらう

という解説をしました。昨日は1と2について話したので、今日は3と4について深掘りしていきます。

まず、「例えを積極的に用いること」についてです。これは、そのプレーのイメージを伝える上でとっても大切にしています。

特に初心者の方々にとって、氷上での動きは「非日常」の状態がほとんどです。動作を伝えたとしても、未知の経験なので、すぐにイメージが湧きません。そこで、誰もが経験したことのがあったり、想像しやすい動作や力の入れ方などに例えてあげることで、モヤモヤしていた感覚をクリアにできるようにします。

例えば、アイスホッケーにはクロスオーバーステップというものがあります。これは、足をクロスさせながら前に進んでいく方法を言いますが、これを練習する際に、氷に書いてある大きな円(サークル)を使ったりします。クロスオーバーをする際には、氷を縦に蹴るよりも、横に押してあげると速く進むのですが、この横に押すという感覚が掴みづらいことがあります。

この時に、足の使い方を教えるよりも「氷に書いてある円を外側に大きく広げて円を大きくする感じだよ」と伝えると、自然と正しい足の使い方(氷への力の使い方)を学ぶことが出来たりします。

このほかにも、例えば超入門編にはなりますが、スティックをどっちのハンドで握ればいいかわからないという人に、「野球の時バットどうやって握る?」とか「ほうきをどうやって持つ?」と聞くことなどもあります。

ここで、このような例えを自分がスッと伝えられるように意識していることが、読書をしたりお笑い芸人さんのツッコミなどを見ることです。

読書をしていると、「それはまるで〜のようだ」といった比喩がたくさん出てきたり、お笑い芸人さんも「〜かっ!」と誰かのボケに対して他のものを用いて例えツッコミをすることが多いです。

そういったものを目にした時は、「こんな例え方があるのか!」と感心することが多いですね。

そして僕も、逆に何かを教わる際は、「それは〜をするときのイメージと近いですか?」とコーチやその道のプロに聞いたりもします。

例えを教わることで、本質を理解しやすくなることは結構多いと思っています。

そして最後の、「僕個人の感覚」として捉えてもらうことについてです。これは自分が何かを人に教えさせていただく立場になった時にいつも意識していることですが、自分が伝えようとしているものは、あくまで「僕がそう思っていること」であり、すべての人にそれが当てはまるわけではないと思っています。

だからこそ、僕はなるべく、多くの人がより理解しやすく、実践しやすくなるように伝える言葉やニュアンスには気をつけて接しています。

その一言を聞くだけで、今から自分がやろうとしていることがクリアになれば、選手側にとってそれほど嬉しいことはありません。

これからも、氷の上で何かを伝えさせていただく時には、そのポイントを忘れないようにしたいです。

長くなりましたが、これが僕の意識している事柄です。最後まで読んでいただきありがとうございました!