現代付喪神シリーズ
2010年〜
ミクストメディア

森羅万象に魂が宿るとされる日本の民間伝承「付喪神(つくもがみ)」をコンセプトにした作品です。

私は幼い頃から、棄てられた物を見ると勿体ないというよりかは物に感情移入して同情してしまうような子供でした。
創作活動をするようになって、あらためてこの気持ちを分析して作品にしようと思い立った時にしっくり来た考え方が付喪神でした。

素材は実際に使われて棄てられた道具です。
カメラのレンズなら目玉、電話の受話器なら耳と口といった具合に道具の機能を生命体の一部に見立ててキャラクター化しています。
少しグロテスクなビジュアルの作品も多いですが、物に対する畏敬の念を想起させる狙いがあります。

付喪神はその後、私の美術作家活動の根幹をなすメインコンセプトになりました。