太田祐也
2024年02月04日 14:15【竹原キャンベルストーリー】
(竹原市 今栄市長から応援メッセージをいただきました!)
竹原市さんとのワインの事業でお付き合いは2018年から。実は、少しだけ産業振興のお仕事をそれ以前もお手伝いさせていただいていました。
2017年にワインを作るぞ!という思いに駆られてからというもの、一心不乱に瀬戸内のブドウ産地との連携を進めてきました。
もちろん、地元の三原もブドウの産地ですが、横の街の竹原市もブドウの産地です。実は、150年前からブドウの産地で、塩田の跡地を活用してブドウの畑を作ったのが始まりです。江戸時代に塩で栄えた街で、なんと北前船も就航していたという竹原。
今も古い街並みが残っていて、瀬戸内醸造所の本社もその町並みの中の江戸時代の古民家を使ったものでもあります。
竹原の塩は、白くて純度が高いというところから非常に珍重され、関東甲信越方面では塩のことを
「竹原」と呼んでいたという逸話があるくらいです。塩で栄えた街は、商人の力が強く、洪水が街を襲うことから街中に流れる川をバイパスする人工の川を民間資金で作ったくらいです。民間の力で困っている街を救うため治水工事を行う。これは、僕が考えているのは、地方創生の考え方と全く同じです。地方創生は、行政が行うものではなく、民間で行うものだと僕は考えています。(この話は、また改めて、書こうと思っています。)
しかしながら、明治時代に塩が産業として成り立たなくなってしまってからというもの、非常に広大な土地が文字通り塩漬けになってしまいます。それを解決するために神田家が塩のストレスにも強いブドウを栽培しようと思い立ち植え始めたのが始まりと言われています。
塩田、干拓地なので、今でも30センチ程度畑を掘ると海水が出てきます。畑の横の水路には、フナムシがいることが海水が流れている証拠でもあります。海水を吸ってできるブドウから作るワインは、とてもミネラルを感じることができます。
面白いことに、竹原には、昔ワイナリーがありました。しかも、なんとサントリーさんのワイナリー!赤玉ポートワインを竹原で醸造をしていた歴史があります。以前NHKの朝ドラにもなった「まっさん(竹鶴政孝氏)」が、竹原のブドウを使って、竹鶴酒造さんに委託醸造をしたという経緯のようです。そのワイナリーは、今は住宅地になっていて、影も形もありませんが、弊社の畑の横にあったという奇跡的なつながりがあります。
ブドウ農家さんからは、「ワシが小さい頃は木の箱にうちのブドウを入れて運んだのを覚えとるわ」という話をお伺いすることができます。香りがとても特徴的で、街全体がブドウの香りに包まれていたとのことです。
そんな竹原のキャンベルは酸味が強くて、今の甘いブドウの需要と比べると少々控えめな人気。
美味しいのですが、今の甘いブドウのトレンドとは離れてしまっている。盆のお供物としての需要が終わってからは需要が下がってしまうという課題がありました。
歴史があって、ワインとも繋がりのある竹原のキャンベル。そんな竹原のキャンベルを使ってワインを作りたい!と産業振興課さんを訪ねたのを今でも覚えています。課長さん、係長さんが入口になっていただき、地域の生産者さんたちを訪問しました。
ブドウ組合の方々も受け入れていただき、2019年には竹原キャンベルのワインが出来上がりました。味わいは上々!酸味と果実味のバランスがよく、おいしく仕上がりました。そこから継続して今も作っています。先日行われた、香港のアワードで世界3位のソムリエさんから「日本のキャンベルという品種の可能性を感じた」とのコメントをいただいたくらいです。
ペアリングは、フライドポテト。竹原、安芸津地区のジャガイモは、北海道の種芋の一つになったという歴史もあるんだそうです。そんなジャガイモをフライにした時に酸味が油を切ってくれる。
最高のペアリングだと思います。
今は、品切れしていますが、3月くらいにはリリースできると思います。竹原のテロワールもぜひ楽しんでもらいたいです!
(竹原市 今栄市長から応援メッセージをいただきました!)
竹原市さんとのワインの事業でお付き合いは2018年から。実は、少しだけ産業振興のお仕事をそれ以前もお手伝いさせていただいていました。
2017年にワインを作るぞ!という思いに駆られてからというもの、一心不乱に瀬戸内のブドウ産地との連携を進めてきました。
もちろん、地元の三原もブドウの産地ですが、横の街の竹原市もブドウの産地です。実は、150年前からブドウの産地で、塩田の跡地を活用してブドウの畑を作ったのが始まりです。江戸時代に塩で栄えた街で、なんと北前船も就航していたという竹原。
今も古い街並みが残っていて、瀬戸内醸造所の本社もその町並みの中の江戸時代の古民家を使ったものでもあります。
竹原の塩は、白くて純度が高いというところから非常に珍重され、関東甲信越方面では塩のことを
「竹原」と呼んでいたという逸話があるくらいです。塩で栄えた街は、商人の力が強く、洪水が街を襲うことから街中に流れる川をバイパスする人工の川を民間資金で作ったくらいです。民間の力で困っている街を救うため治水工事を行う。これは、僕が考えているのは、地方創生の考え方と全く同じです。地方創生は、行政が行うものではなく、民間で行うものだと僕は考えています。(この話は、また改めて、書こうと思っています。)
しかしながら、明治時代に塩が産業として成り立たなくなってしまってからというもの、非常に広大な土地が文字通り塩漬けになってしまいます。それを解決するために神田家が塩のストレスにも強いブドウを栽培しようと思い立ち植え始めたのが始まりと言われています。
塩田、干拓地なので、今でも30センチ程度畑を掘ると海水が出てきます。畑の横の水路には、フナムシがいることが海水が流れている証拠でもあります。海水を吸ってできるブドウから作るワインは、とてもミネラルを感じることができます。
面白いことに、竹原には、昔ワイナリーがありました。しかも、なんとサントリーさんのワイナリー!赤玉ポートワインを竹原で醸造をしていた歴史があります。以前NHKの朝ドラにもなった「まっさん(竹鶴政孝氏)」が、竹原のブドウを使って、竹鶴酒造さんに委託醸造をしたという経緯のようです。そのワイナリーは、今は住宅地になっていて、影も形もありませんが、弊社の畑の横にあったという奇跡的なつながりがあります。
ブドウ農家さんからは、「ワシが小さい頃は木の箱にうちのブドウを入れて運んだのを覚えとるわ」という話をお伺いすることができます。香りがとても特徴的で、街全体がブドウの香りに包まれていたとのことです。
そんな竹原のキャンベルは酸味が強くて、今の甘いブドウの需要と比べると少々控えめな人気。
美味しいのですが、今の甘いブドウのトレンドとは離れてしまっている。盆のお供物としての需要が終わってからは需要が下がってしまうという課題がありました。
歴史があって、ワインとも繋がりのある竹原のキャンベル。そんな竹原のキャンベルを使ってワインを作りたい!と産業振興課さんを訪ねたのを今でも覚えています。課長さん、係長さんが入口になっていただき、地域の生産者さんたちを訪問しました。
ブドウ組合の方々も受け入れていただき、2019年には竹原キャンベルのワインが出来上がりました。味わいは上々!酸味と果実味のバランスがよく、おいしく仕上がりました。そこから継続して今も作っています。先日行われた、香港のアワードで世界3位のソムリエさんから「日本のキャンベルという品種の可能性を感じた」とのコメントをいただいたくらいです。
ペアリングは、フライドポテト。竹原、安芸津地区のジャガイモは、北海道の種芋の一つになったという歴史もあるんだそうです。そんなジャガイモをフライにした時に酸味が油を切ってくれる。
最高のペアリングだと思います。
今は、品切れしていますが、3月くらいにはリリースできると思います。竹原のテロワールもぜひ楽しんでもらいたいです!